2019年06月04日

ひこばえ

私のウチの前には小さなお社があります。
昔から受け継がれている地域のお社なのですが、そのお社の後ろには昨年まで古い栗の木がありました。老木だったので、昨年伐採されました。私は猛反対したのですが、叶いませんでした。
年を経り、もう栗を実らせることもなくなっていたその木は、台風などで倒木する恐れがあるため、切り倒されることになりました。
伐採される日は、たくさんの職人さんたちが集まり、手際よく枝を切り落として行きました。
私はそこに立ち会うことになったのですが、木を切り倒す最後の最後で、その職人さんたちのなかの一番のご年配の方が、スゥと私のほうに歩み寄り
「あんた、本当にいいんかい?切ってもいいんかい?」と
問いかけてきました。
まるで何かに試されているかのようでした。
私としては、全く良くないのですが、どうすることもできず、半分泣きそうになりました。
その栗の木はずっとずっと昔からここにあって、私が生まれるもっともっと前から、いろんな人の人生を見ていたんだと思う。私はいつもそんな木を人間と同じように思ってしまうのです。

ついに栗の木は切り倒されました。
職人さんは切り株を見ながら
「この木は半分は死んでいるけど、半分は生きている。切り株を残しておけば、ひこばえ(若芽)が出てくるかもしれないけど、どうしますか?」と言いました。
私は「切り株は残しておいてください」とお願いしました。
それから私は春までに何度も切り株の様子を見に行きました。でもひこばえを見つけることはできませんでした。

5月に入って…。
見つけました!
木はまだ生きていた。
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木の生命力に「ありがとう」って思いました。

いろんな植物たちが、伸びていく季節。
5月は祖母が好きだったアマリリスも咲きました。何も手入れをしていないのに球根だけで、だぶん40年以上は毎年咲き続けている。
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私も伸びやかに何度でも新しい芽を伸ばすようにして
自分らしく生きていきたい。
posted by ゆきこ at 00:00| Comment(0) | 日記